友人の結婚式に出席するために、久しぶりに華やかなドレスを引っ張り出してきました。
鏡の前で自分を見つめると、少し年齢を重ねた自分が映っています。
少し気恥ずかしい気持ちを抱えながら、友人の幸せな姿を見届ける準備をしている自分がいます。
この結婚式は、私にとってただの祝いの場ではなく、心の中で渦巻いている焦りや不安に向き合う機会になってしまいました。
私の生活は、何年も同じような日々を繰り返しています。
夫とは最近、旅行の計画を立てようとしてもうまくいきません。
例えば、数ヶ月前に計画した温泉旅行も、夫の仕事の関係でキャンセルになってしまいました。
彼は仕事が忙しく、私もそれを理解しているつもりですが、心の奥底ではこのままでいいのだろうかと思ってしまいます。
夫婦で過ごす時間が減り、何かが変わってしまったような気がします。
結婚式の準備をしながら、ふと思い出したのが昔の恋人との再会です。
数年前、偶然に街で彼を見かけました。
当時の思い出が蘇り、心がざわついたことを今でも鮮明に覚えています。
その後も数回、何気ない連絡を取り合うようになり、最近では彼との会話が楽しくてたまりません。
彼も独身のままで、私たちの間にある共通の思い出が再燃するたびに、心が揺れ動いてしまいます。
結婚式の最中、友人たちが幸せそうに笑う姿を見ると、私自身の未来に対する不安がどんどん大きくなっていきました。
彼らは家庭を持ち、子どもが育ち、充実した生活を送っています。
それに対して私は、何も変わらない日常が続いている気がしてならないのです。
このまま夫との関係を再構築するのか、それとも新たな道を探すべきなのか、選択肢が私を悩ませます。
周囲の友人たちや同僚は、私がいつも明るく振舞っていることを知っています。
結婚式で友人が幸せそうにしていると、自然とその笑顔に引き寄せられますが、一方で自分の内心には葛藤が渦巻いているのです。
友人たちがあなたも幸せになれるよと言ってくれるたびに、心の中で本当にそうなのかと反発してしまいます。